Department of Immunology,
Graduate School of Biomedical and Health Sciences

2021.12.14

新型コロナ感染症におけるHLA-A24の役割についてテレビで解説しました。

2021年12月9日 読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」
「ファクターX」判明か”新型コロナ”感染者 日本人少ないワケ

2021年12月13日 読売テレビ Yahooニュース
理研が発表!日本人のコロナ死者数が少ない理由「ファクターX」のナゾ解明か!?
記事はこちら。

2021年12月10日 日本テレビ「スッキリ」 
欧米に比べ日本人の感染・死亡少ない要因”ファクターX”

2021年12月14日 TBS「THE TIME」 
なぜ日本人の死亡率が低いのか?ファクターX解明か?

2021年12月8日に発表された理研の研究成果
https://www.riken.jp/press/2021/20211208_1/

2021年6月14日 東京大学医科学研究所などの研究成果
https://www.amed.go.jp/news/release_20210616.html

【ポイント解説】
・新型コロナウイルス感染が起こると免疫系がウイルスを排除しようとします。これには抗体が働く液性免疫と、細胞が働く細胞性免疫の2種類があります。液性免疫では細胞の外にいるウイルスに抗体が結合し排除します。一方、細胞性免疫では細胞の中に隠れたウイルスを主にキラーT細胞が見つけだし感染した細胞ごと殺して排除します。

・HLA-A24は日本人に特に多い遺伝子です。細胞の中に隠れた新型コロナウイルスの一部(エピトープ)を提示することで、キラーT細胞を活性化していることが明らかにされました。

・季節性コロナウイルスのエピトープが新型コロナウイルスのエピトープとよく似ていることから、HLA-A24保有者では季節性コロナウイルスの感染によって獲得されるキラーT細胞の免疫記憶が予め備わっていることで、新型コロナウイルス感染時に重症化しにくいのでは?と推測されています。

・HLA-A24は日本人の保有者が6-7割にのぼる最も多いHLAですが、欧米人では1-2割にとどまります。そのため、海外と比べ日本人の新型コロナ感染者や重症者が少ない要因(ファクターX)の一つになっている可能性が考えられます。

・デルタ株の変異の一つL452R変異によってHLA-A24を介した細胞性免疫から逃避することが明らかになっており、HLA-A24保有者の多い日本においてもデルタ株が第5波で拡大した原因の一つであった可能性が考えられます。